優勝を懸けたリーダー戦―――デュエチューブリーグ後期第6節、第10~12戦観戦記。

DTL

はしがき

 第9戦終了時点での戦績は以下の通り。

 魔王軍、土壇場で首位FTGに追いつく。

 そして満を持して迎える、1勝あたり3Ptが懸かったリーダー戦。
 12戦目が終わった時点で総合Ptが同点の場合はさらに同点決勝が控えている―――このルールまで考慮すると、決着方法はシンプルだ。

 flat-及びdotto、どちらかが最大3戦のうち2勝した瞬間、そのチームが優勝となる。

後期第6節ルール

 ここにきて一切の捻りのないオリジナルレギュレーション。
 ただし「異次元の超獣使い」、そして新殿堂レギュレーションによって環境予想は混迷を極める。
 特に【ファイアー・バード】弱体化、【マーシャルループ】消滅による影響が如何ほどのものか……1~9戦目の限定構築とこのルールを同時並行で仕上げるにはかなりの練習量が必要となる。

 果たして、各チームが出したオリジナルの結論とは―――。

クイックカバレージ

第10戦:dotto vs. ZweiLance

 魔王軍全メンバーの総力を尽くして作った千載一遇のチャンス。メタゲーム予想、デッキ構築、プレイング……繋がれたバトンは、今リーダーに託された。

dotto「綺麗に勝って、勝って、優勝決めたいです。やります」

 一言一句刻むように、力を込めて言葉を紡ぐdotto

 そして、そこにまず立ちはだかるのがZweiLance。率いるチームSAGAは奮戦の末、惜しくも3位が決定した状況であるが……

ZweiLance「もう無敵なので。グチャグチャにして終わろうと思います!」

 だからといって、易々と道を譲るつもりはない。いつだってフルパワー。それがこの男のポリシーだ。

リーダー戦、開幕。

 先攻dottoは《龍后凰翔クイーン・ルピア》を、後攻ZweiLanceは《凰翔竜機マーチ・ルピア》をチャージ。見紛うはずもない、これは弱体化したはずの【火光闇ファイアー・バード】ミラーマッチ!

 片翼たる《雷炎翔鎧バルピアレスク》を失っても、このデッキは強い―――東西のレジェンドが揃ってそう結論付けたのだから、認めざるを得ないだろう。【ファイアー・バード】はまだ飛べる、と。

 しかしそうなると、先攻dottoの優位は大きい。《アリスの突撃インタビュー》に蓋をする《ポッピ・冠・ラッキー》、甘えた試合運びを許さない先出し《龍后凰翔クイーン・ルピア》など、とにかく一手先んずるアドバンテージが大きいマッチアップなのだ。

 が、しかしdotto動かず。2ターン目をパスし、3ターン目《ハンプティ・ルピア》で始動する。

 これでZweiLanceが召喚していた《マジシャン・ルピア》を仕留めに行くが……手札に2コストを残さないプレイでこれは受け流され、《ハッター・ルピア》を捨てるに留まる。

 これにより手札から火単色カードを枯らす算段だったのだが、ZweiLanceは山上から《マジシャン・ルピア》を引き込んでマナの色を揃え、こちらも《ハンプティ・ルピア》で切り返す。

間違いなくここが分水嶺。主導権が動いた。

 これが《ハッター・ルピア》を引き抜き返し、《ハンプティ・ルピア》を除去。気づけばdottoの手に残されているのは《アリスの突撃インタビュー》と《アリス・ルピア》の2枚のみに。先攻故の手札の細さが裏目となり、ZweiLanceがゲームテンポの掌握に成功した。

 ここまで手札が目減りすると《アリスの突撃インタビュー》も機能しづらいため、これをチャージしてdottoはターンを返す。次の手番ではマナチャージをスキップし、《ルピア&ガ:ナテハ》を召喚してまで必死に手札を増やそうとするが……

 当然、それを待つことなくアクセルを踏むZweiLance。まずは《ポッピ・冠・ラッキー》、そして《龍后凰翔クイーン・ルピア》を召喚。攻撃時のメクレイドからは……もう一体の《龍后凰翔クイーン・ルピア》!

 《アリスの突撃インタビュー》がケアされている以上、アテにできるのはG・ストライクのみ。あまりの窮状に思わず手を組んで祈るdotto。そして。

「Zweiくんとやるときこんなんばっかだよ~……」

 神は魔王に微笑まなかった。2枚のシールドはそのまま手札へ吸い込まれていく。

 最後はダメ押しの《アシステスト・インコッピ》まで添えた《龍后凰翔クイーン・ルピア》が駆け抜け、決着。リーダーZweiLance、渾身の左拳でもってチームSAGAの存在感を示してみせた。

WINNER:ZweiLance

第11戦:ZweiLance vs. flat-

ZweiLanceの位置からよく見えるApple Watchの表示「心拍数123」。

 カメラが対戦卓へと移った瞬間から、二人は対照的だった。

 カメラ目線でにこやかに迎えたのはZweiLance。ノープレッシャーの彼は、動きがふるわない魔王を一方的に蹂躙してきたばかりだ。

 一方のflat-“選手”は相手に向き合い、手を組んでじっと盤上を睨んでいる。

 先攻を取り、勝率を40%に上方修正したflat-のデッキが分かったのは2ターン目。《タマタンゴ・パンツァー》をチャージ。
 「【キャベツ】だああああああああああ!!!」と実況席も盛り上がる中でしっかり《ジャンボ・ラパダイス》を唱える。続けて《ボント・プラントボ》2ブーストも達成し、まずは己に課せられたハードルをクリアしていく。

 対するZweiLanceも当然とばかりに《マジシャン・ルピア》から《ハッター・ルピア》。

 ここでゲームに大きな影響を与えるのは《ハンプティ・ルピア》か《龍后凰翔クイーン・ルピア》。それらを躱し、出てきた「それ以外界隈最強」《アシステスト・インコッピ》。

 返す刀でflat-は≪レッツ・ゴイチゴ≫からの5マナ《飛翔龍 5000VT》。死期が迫る中、生き残った《ハッター・ルピア》とともに活路を見出したいZweiLanceだったが《飛翔龍 5000VT》の制約が苦しい。《アリスの突撃インタビュー》を埋めるのみでターンを終える。

 大きく息を吐いたflat-。≪地龍仙ロマネアース≫を召喚し大きくマナを伸ばすと、ターン終了時に下面≪仙なる大地≫を唱えて自身をマナへ、出てきたのは《終末の監視者 ジ・ウォッチ》。「現代デュエマ最強生物」と謳われる鳥も、10マナを大きく上回る豪農flat-の前には何もできない!

 次のターンにはその強固なロックに《地封龍 ギャイア》を追加し、最後は≪キャベッジ・セッションズ≫から畑のデカブツ大収穫。

 巨躯の軍団と、かつて酷評した《終末の監視者 ジ・ウォッチ》の活躍。flat-、初登板初勝利。

WINNER:flat-

第12戦:flat- vs. dotto

 flat-が勝てばFTG優勝、dottoが勝てば優勝をかけての再戦となる大一番。圧倒的優位に見えるflat-だが、先ほどと同じく不利対面の【ファイアーバード】を相手取る。

 0-2の罰であった坊主の回避に成功し、重荷が取れたflat-は再び先攻2ターン目《ジャンボ・ラパダイス》。《コレンココ・タンク / ボント・プラントボ》を回収しつつも次には呪文の《ボント・プラントボ》を唱えて2ブーストに成功、そしてそのまま《ジャンボ・ラパダイス》2枚目!

 理論値を叩き出すflat-に負けじとdottoも《マジシャン・ルピア》からの《ハッター・ルピア》。2ターン目に切った《雷炎翔鎧バルピアレスク》も墓地に控える中、ため息とともに現れた《ハンプティ・ルピア》。
 公開された手札には2枚の《キャベッジ・セッションズ / ソイルピンプ・キャベッジ》と《地龍仙ロマネアース / 仙なる大地》。中継地点が豊富なことが示されたので、ゴール地点である《終末の監視者 ジ・ウォッチ》の方を捨てさせた。

 悩むのはflat-。盾からも山からも頼みの《飛翔龍 5000VT》は拾えず、何を選んでも大きな危険は残る状況。

 flat-が選んだのは、祈ること。≪コレンココ・タンク≫を召喚し、来ると信じた次のターンのためにマナを伸ばす。目視したカードは20枚を超えて、なお1枚しか現れていない《ブルー・インパルス / 「真実を見極めよ、ジョニー!」》に身を委ねる。

 dottoは《ハッター・ルピア》を追加、2体のハイパーモード《ハッター・ルピア》が牙を剥く。
 まず1体目の《ハッター・ルピア》からは《龍后凰翔クイーン・ルピア》が駆けつけ……

楽屋ものすけも大興奮。

 flat-、祈りが届いた≪「真実を見極めよ、ジョニー!」≫!

 ≪キャベッジ・セッションズ≫から≪地龍仙ロマネアース≫で4ブースト、《イチゴッチ・タンク》を挟み≪コレンココ・タンク≫で3枚見て…《飛翔龍 5000VT》がない!ターン終了時の≪仙なる大地≫から≪ブルー・インパルス≫、《地封龍 ギャイア》、《範丸の超人》と繋ぎ既存の盤面を落とす。

 しかし《アリスの突撃インタビュー》で《雷炎翔鎧バルピアレスク》蘇生から《龍后凰翔クイーン・ルピア》へと繋げればチャンスはある、がdottoの手は動かない。

 「今日はツイてるよ俺」「flat-さんの日でしたね」

 そして動き出す、実りに実ったキャベツ畑。再びの《終末の監視者 ジ・ウォッチ》は≪キャベッジ・セッションズ≫とダメ押しの《龍装者 ジスタジオ》を引き連れて。

 農家のおじさん、これにて魔王討伐完了。

WINNER:flat-

クレジット:
たけじょー:第10戦カバレージ
編集部T:第11、12戦カバレージ

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