おんそく×◆ドラ焼き×るるる「勝利の先を見据えて」

DTL

 デュエチューブリーグの心臓。
 本来チームの中心人物…という括りにするつもりだったが、この3人を呼ぶにあたってはこの肩書きのほうが自然ではないだろうか。

 SAGAサブリーダー、前期八面六臂の活躍を魅せ、MVPを獲得したおんそく
 魔王軍サブリーダー、デッキビルディング、メンバーの士気管理(?)など魔王軍の中でも核となる役割をこなす◆ドラ焼き
 FTGのエース格、通称ミスターデュエチューブリーグとしてここまで全試合出場を続けているるるる

 彼らの活躍はもはやチームのサブリーダーだとかエースだとか、そんな言葉では収まらない。
 そもそもDTLという企画を成立させる上で欠かせない存在、つまりデュエチューブリーグそのものの心臓と言っても過言ではないのだ。

 今回はそんな3人を呼んでのインタビュー。
 勝利を求めるだけに留まらない彼らのプロ意識というものは、いったい何処を見据えているのだろうか。

文中補足:
インタビュー内、◆ドラ焼き選手は愛称のドラちゃんと呼ばれます。

テケテケ

―――さて、おんそくさんと◆ドラ焼きさんはDTLと並行して後期DMPランキングを走っています。今日はおんそくさんがCS終わりということで遅めの開催になりましたが……どうでしたか、戦績の方は。

おんそく:今日はダメでした。まあ今週は1回優勝してるからまあ別に。

―――じゃあランキング的には余裕ある感じ。

おんそく:あくまで今週はね。これ0ポイントやったら声色もっと低かったり荒れてるから。

◆ドラ焼き:強いプレイヤーだ。

おんそく:よく言うわ、ドラちゃん今期2400pt2回当ててんのに。

◆ドラ焼き:もうあとはテケテケや。(テケテケと歩くようにCSに出ていれば全国ボーダーに届きそう、という意)

るるる:DMPランキング、テケテケでいいんです。

◆ドラ焼き:あ、DMPランキング走ってる人みたいなこと言っちゃった。俺はDMGPの実況解説をうまくやるために毎日CS会場にいるだけなのに……。

おんそく:本当にダサい……。

マーシャル意味ない

おんそく:今期のDMPランキング走ってて思うことだけどね…【マーシャル】意味ない!

るるる:いや、【マーシャル】は意味あります。

―――なんだその言い回し。

おんそく:関東で「○○意味ない」って言い回しがやけに流行ってて……。

るるる:たぶんこういうのはいにい(※1)発祥……いや、たぶんユーリ(※2)からだ。あいつ昔から言ってた。

◆ドラ焼き:【マーシャル】強いんだよな。《【クリック】》型でも≪学校男≫型でもどっちでもいいんだけど……麻雀みたいなもんやん。

るるる:できることが自爆待ちしかないことも多いしあんまりよくないよね、ああいうデッキ。≪「本日のラッキーナンバー!」≫4投して《Wave ウェイブ》使わせてほしいわ。

◆ドラ焼き:《Wave ウェイブ》使うならアドバンス……だったら【闇単XENARCH】あるからどうでもええわ。

るるる:言いたいことはわかるけど言葉強いな~。

おんそく:まあアドバンスは他のデッキも相対的に強いから【XENARCH】に上ブレれば対抗できるわけやん。でもオリジナルだと【バード】【マーシャル】よりも強いデッキが組めないから頭打ちになっちゃってるよね……っていう状態。

◆ドラ焼き:オリジナルに関してはもう今は【マーシャル】か【マーシャル】以外か、みたいな感じだからもうメタゲーム回りようがない。

おんそく:でもDMPランキング走るにあたっては一強環境が1番やりやすいよね。

るるる:【サガ】環境よかったぞ~。

◆ドラ焼き:《絶望神サガ》はダメやけど【サガ】環境はランカーからすればよかったと思うし、今のランキングも実際そうだと思いますよ。おろろん(※3)がずっと【マーシャル】使い続けて1位取りまくってるし、俺の2400pt×2も【マーシャル】だし。

おんそく:俺も【マーシャル】で3回優勝してるからな。

るるるじゃあ【マーシャル】しか意味ないじゃん!

おんそく:いや、【マーシャル】には意味ないです。

◆ドラ焼き:でも明日CS行くなら【マーシャル】使うんでしょ。

おんそく:そらそうよ、何を言わすねん。

るるる:なんでそんな喧嘩腰……。

※1.いにい…東京都在住のプレイヤー。2024年下期DMPランキング爆走中。ガタイ、声、立ち居振る舞い、全てにおいてデカい。【マーシャル】は意味ない派。
※2.ユーリ…現DFM所属シャドバプロにして、かつてはカーナベル所属デュエマプロとしても活躍した強豪プレイヤー。ずば抜けたゲームセンスに隠れがちだが、言葉選びのセンスまで抜群。
※3.おろろん…執筆時点の2024年度下期DMPランキングで2位、2023年度下期DMPランキング3位という関東の超新星プレイヤー。【マーシャル】しか意味ない派。

自分が目指すDTL

―――さて、DTLの話に移りましょう。まずは後期第2節を振り返っていかがでしたか。SAGAおんそくさんから。

おんそく:個人的には、チーム間の調整とか意識の差が明確に表に出始めちゃった節だと感じています。個人単位で言うのであればデッキ自体は満足しているんだけど……。

おんそく:本当にリトグラフのまとめで表現していたボルコン杯、という例えが的確で。ウチも含めてFTG以外の2チームの持ち込みが邪道だったな、という点で……全体通して見たときにいい節ではなかったよな、と思います。

―――チーム単位じゃなく、全体を通した時に、なんですね。

おんそく:これは最後に言うつもりの話だったんだけど、自分が目指すDTLとしてはあんまり好きじゃないって話かな。自分のチームに持ち込んだZweiくんのデッキに関してもそうだし、それがいい方向に転がらなかったのも含めて。

おんそく:もちろんこの結果はチームメンバー全員が悔しがっている……だからこそ、第3節は結構メンバーのやる気があるんじゃないかなって思ってます。メンバーのモチベーションやまとまりだとかがよくなってる。そういう意味では第2節がターニングポイントだったって言えるかな。

モモキングはほぼ1人で組んだ

―――FTG視点はどうでしょう。

るるる:3デッキの編成に関しては正攻法で挑むには1番いい3つだったんじゃないかなって思ってます。自分が候補になる他のデッキを触りすぎて、【モモキング】の構築をちょっとミスったな……ってところはあるんですけど。

るるる:【モモキング】に関して、【JO退化】を回しまくってたお陰でみんな《未来王龍 モモキングJO》プランは完璧なんですけど、《夢双英雄 モモキングDM》を使った攻めプランにあんまり慣れてなくて。それを使えるのが自分とはるるしかいなかったんで、自分が持っていったって感じですね。今まで出続けているのもそうですけど、チーム内で自分が1番デッキ練度に自信があるときは出るようにしてます。

るるるフェアリーさんの【モルト】が3番手で、そもそも【モルト】を外すのが選択肢だったんですよ。【バード】と【COMPLEX】に関しても話には上がってたんですけど、その2つは使わないっていうのはうちで決めてて。

―――実は魔王軍と同じくらいのラインには立っていた、という話。

るるる:でも今回組める【バード】と【COMPLEX】って明らかに現環境のオリジナルの劣化じゃないですか。その弱体化したデッキをぶつけ合うって……見てて面白くないじゃないですか。

おんそく:わかる!!

るるる:めちゃめちゃおもんないし、それで見てくれる人はやっぱり限られてしまうと思うんですよね。DTL全体を長く続けたいんだったらそういう魅せ方っていうのは違くない…?っていうのは思います。やっぱり視聴者さんは新しいカードの動きを見たいと思ってるから。

魔王軍としては後悔ない

―――ということですけど、魔王軍視点からはどうなんでしょう。

◆ドラ焼き:実際そういう風に言われることは結構あったけど、デッキはあんまり後悔してないです。

◆ドラ焼き:DTL第2節のルール、【バロム】【モモキング】【モルト】以外フルパワーの構築で組めないんですよ。さらに【バロム】はハンデスするか闇自然で組むかの2択があって、【モルト】は色基盤でバリエーションを出せた……みたいな。

◆ドラ焼き:他のデッキももちろん試してるんですけど、【キリコ】はどう組んでも3キルがあるデッキの劣化になる。【アルカディアス】はそもそもデッキにならない。【ボルメテウス】はパワーが足りない……みたいな。そうなると全チーム【モモキング】【バロム】【モルト】になっちゃって、逆にしょうもないんですよ。

◆ドラ焼き:だから、僕たちの調整法はこの3デッキに勝てるデッキがあればそのデッキを使ってもいいですよって感じだった。その3つに勝てたセキボンさんの【バード】、りっきーの【COMPLEX】を持っていったんですけど、この調整方法があんまりよくなかったかな……って感じだった。

―――りっきー選手やセキボン選手の取り組みがうまくいかなかった場合は、FTGと同じような構成になっていた可能性はある。

◆ドラ焼き:とはいえ【モルト】を持っていくのは反対だったけどね、結局環境の風向きが悪いのには変わりないから、「ジョニー」枠の【ジョーカーズ】とか【ドギラゴン】で持っていった可能性はある。

―――ぱっと見だとどう考えても【モルト】が強いルールなのにそこまで研究できるのはすごい。

◆ドラ焼き魔王軍の持ち込みについて2つ補足をすると、まず後期第1節のFTGが環境読みをめちゃくちゃしてきたっていうのが背景にあって。【BAKUONSOOO】をあえて後ろ寄せで受けて返す形にしたり、殴るデッキに絶対勝つ【逆アポロ】を持ってきたり、《禁断 ~封印されしX~》対策をガチガチにしてきた【デリート】だったり……そういう構成でちゃんとメタを読んでくるということは、僕らも馬鹿正直に行ったら負けるな、っていう話があった。

◆ドラ焼き:2つ目に、これは【バード】が出始めたときのカジュアるデュエマGAMEsさんの動画を見て欲しいんですけど、セキボンさんが持ち込んだ【バード】、《ボルシャック・爆・ルピア》がすごすぎて綺麗に動いたらめちゃくちゃ気持ちいい構築なんですよ。るるるの言う通り普通の【バード】のほうが強いんですけど、ゲーム体験としては圧倒的に気持ちいい。今回普通の【バード】の負け方×2だったから見せ方としては最悪だったんですけど、こういうルールでもないと持ち込めない楽しいデッキだったから結構よかったんじゃないかなって。

オリカを作って1人回し

―――まあ今回のルールを1週間で詰めろ、というのも酷な話ではある。

おんそく:外から見てると分かりづらいかもしれないけど、今回は「モモキング」「バロム」以外は別に今あるカードプールの中でデッキができるから、新弾のカードリストが出てからの1週間ではなく、DMGP2024-2ndが終わった直後からが期間としてはずっとあったのよ。

◆ドラ焼き魔王軍もDMGP終わった次の週には大体組み終わってたしな。

るるる:俺DMGP行かないでずっとデッキ組んで調整サーバーにリスト貼ってた。オールインマンなんで。

るるる:なんならカードリスト出る前も【モモキング】と【バロム】触ってた。回しててドラゴン足りねえ、ドラゴンの侵略とか出ねえかな……って言ってたらホントに《武闘英雄 カツ・モモキング》出ちゃった、みたいな。

るるる:【バロム】も《魔令嬢バロメアレディ》だけしか出てなかったんだけど寄せれば【モルト】に結構勝ったりして。実はその時点で組んだときから基盤自体は全然変わらなかったんだよね。

―――すごい、その時点でもうほぼ準備ができていたというわけだ。

るるる:予想できなかったのは≪修羅の死神フミシュナ≫だけかな。《ダーク・ライフ》で回してた枠に≪従獄の死神シンベロス≫が入ってきたときマジでびっくりしたけど。

◆ドラ焼き:逆に≪従獄の死神シンベロス≫みたいなカードは出ると思ってて、その前提で構築組んだりしてた。デーモン・コマンドかつ下が2コストブーストが出るって予想してた。

おんそく:すごー!!それは俺らには無理やったなぁ。

るるる:俺らもオリカ作ってたわ、2コストブーストのデーモン・コマンドが出る、みたいな。それを調整サーバーに貼ってたらそんなの出るわけねえだろってバカにされてたんだけど、結果としてオリカより強いやつが出てきてめっちゃびっくりした。

◆ドラ焼き:あるあるなんやな、俺らの考えていたやつより強いカード出るっていう。光文明の≪天地命動 バラギアラ≫が最初に公開されたとき、「たぶん下に5色の呪文ついたやつが出るんやろうな~」ってオリカ作って1人回ししてたらそれより強いカードいっぱい出てきた。

るるる:≪輪廻暴冥≫とかそうでしょ。

◆ドラ焼き:最初は全部下が面を止めるトリガーっていうプロキシでやってた。火がバトルで水がいわゆるプリン効果で……みたいな。それでも全部強かったんだけど、なんかそれより強いのいっぱい出てきちゃった。

おんそく:自然文明のやつだけ予想より弱かったやつね。

無限に組める、けど

―――さて、第3節のお話に移りましょう。言える範囲で大丈夫ですけど、構築のほうで注目カードは何かあるでしょうか。今出てる範囲でカードパワーがかなり高いから色々組めそうだけど……。

◆ドラ焼き:《邪心臓の魔法陣》に似た、いわゆるキング・セルサイクルがあるからなんでも組めるよね。俺らは【JO退化】2面で行くで。

るるる:こっち《魔誕霊姫ピカドール》入り【マーシャル】3面だけど大丈夫?

◆ドラ焼き:【JO退化】なら勝てるんじゃね。

るるる:うん、全然負けるね。

おんそく:……ってな感じで、あんまり言えることはないと思うので軽く流してもらえたら。

◆ドラ焼き:【マーシャル】組めるからなんなん、って話だけどね。そんなん言ったら毎回【COMPLEX】組めるよ。

おんそく:確かにいくらでも無限に組めるよ。けど劣化になるって話だから、結局。

―――さっきの話に繋がってくるのか…。ということは新デッキに期待してもいいって話。

おんそく:まあ新デッキは作れたらどのチームも作りたいんじゃない。極端な話をすると、どっかのチームが作ったデッキがそのままテンプレになってドンってなったら嬉しいわけじゃん。ただその上で構築制限や通常環境とケアしなければならないカードも違うわけだから、完全にテンプレを作り切ることは難しいのだけど……目指す理想としてはそれはどのチームも持ってると思う。

るるる:まあ環境入りまで行くのは殿堂後に期待かな~…。今は【バード】と【マーシャル】強すぎて無理よ。

シールド戦はとりあえず《悪魔世界ワルドバロム》

―――第3節の注目ポイントといえば、1勝3ptを賭けたサブリーダー同士のシールド戦。本インタビューはカードリスト公開前日に聞いているわけですが、今の段階での注目ポイントを教えてください。

◆ドラ焼き:とりあえず《悪魔世界ワルドバロム》じゃない。全員の箱から出るエンドカードかつ色基盤。

おんそく:シールド戦の定石として、いったん箱から1枚確定で出るオーバーレア枠を中心に据えて考えるのは鉄板やね。

おんそく:DTLの選手、みんなある程度シールド戦やってる人間やから定石レベルまで話すけど、特定のギミックに寄せてデッキを組むのが強いアーキタイプシールドか、シンプルに強いカードを寄せ集めたほうが強いグッドスタッフシールドになるのかがまだ読めてないかな。

るるる:でもデッキ2つ組まなきゃいけないから、片方は寄っちゃう気がするけどな。

おんそく:そう、2つのデッキの強さがどっちもそれなりに強いか、片方だけめっちゃ強いやつ作ってもう片方弱くする…みたいなのも結構分かれると思ってて。その上でそれをどうするのかっていうのは本番の出目次第ではあるけど。

るるる:普段のシールド戦のルールと違ってよかったって思うことがあって、光り物次第で打点の組みやすさが全然違うなっていうのは思ったんですよ。

おんそく:わかりやすいところでいうと《烈火大聖 ソンクン》が出てくるみたいなね。その出目に左右されづらくなる可能性はあるよな。

るるる:そうだね。その上で全体的にゲームが後ろに寄っちゃうみたいな。

◆ドラ焼き:でも今回銀トレジャーに《飛翔龍 5000VT》あるぞ。

るるる:あのね……それ出たらマジでバカ。

◆ドラ焼き:銀トレ《飛翔龍 5000VT》、ドリームレア《鬼ヶ覇覇覇 ジャオウガ》。ちょっとねぇ。

るるる:水闇火でそんなん組まれたらもう無理。

◆ドラ焼き:ハイパーエナジーをやり合うプールだと思うけど、だからこそ《飛翔龍 5000VT》飛んできたら泡吹いて倒れるから。おんそくさん禁止ね。

おんそく:いや、それで言うとパック運1番ないの俺やからな、はっきり言って。

るるる:いや、運のなさで言うと絶対フェアリーさん。あの人の運のなさ終わってる。《驚言廻し コミックリリヰフ》で泣いて喜ぶから。

おんそく:シールド戦の《驚言廻し コミックリリヰフ》は泣いて喜ぶだろ。ダイナボルト期のわたくしの運のなさ終わってたからな!

シールド戦でメタが進む

◆ドラ焼き:ダイナボルト期の次のゲンムエンペラー期のほうが印象強い。

おんそく:俺めっちゃ好きだったよ、あのプール。

るるるドラちゃんは知らないかもしれないけどね、関東はあのときシールド戦でメタが進んでたんだよ。みんな馬鹿正直に水闇火で組んでたけど、それを途中で4cがメタるみたいな構図が発生していた。

―――リミテッドでメタゲームが次の段階に進むことあるんだ……。めちゃくちゃ面白い。

おんそく:俺も終盤は自分の出たプールでどのアーキタイプを最強に作れるか…みたいになってた。

るるる:毎週出てましたもんね。

おんそく:あのときめっちゃ楽しかった。《悪魔妖精ベラドンナ》のCSプロモをもらえることもあったけど、何よりゲーム自体が楽しかったね。

俺は3人の中で1番下手

―――第3節に向けた意気込みなどは。

◆ドラ焼き:俺はおんそくさんとフェアリーさんと肩組んで、勝ち点3ずつで仲良くゴールします。

―――1番平和だ。

◆ドラ焼き:抜け駆け禁止よ。おんそくさん絶対足引っ張るから。

おんそく:俺が1番それ言いたいわ。サブリーダー3人の中じゃ1番デュエマ下手くそだから。

◆ドラ焼き:うわうわうわ。んなわけない。

るるる:絶対記事用でしょその言葉。

おんそく:いやいや、お2人に比べると全然全然。

るるるフェアリーさんには当日いいパック引いてもらうだけだから。デッキ構築は自分と村井さんとはるるが頑張ります。この3人、シールド大好き。

◆ドラ焼き:俺全然カイザに代わってあげてもいいんだけど。シールド戦やったら俺もやりたかったなぁって言ってた。

おんそく:ウチはシールド戦やってたの俺しかいないし、俺もプレイは自信ないよ。

◆ドラ焼き:構築自信ニキなんだからいいじゃん。

おんそく:でも俺グッドスタッフ苦手だからね。しあ(※4)にボコボコにされてたもん。

るるる:それはあの人が特殊なだけでしょ。しあユーリ2人が特殊すぎるというか、もはや奇人。あの2人には誰もかなわないよ。

◆ドラ焼き:ウチの大将(dotto)なんてな、シールド戦は暇人がやるもんやと思ってるから。

るるる:なんか言葉強くね?

◆ドラ焼き:「シールド戦ですか、そうですね……全国大会の調整もGPの調整も2ブロックもやることなくてCSにも出なくていいなら出てもいいですかね……」って言ってる。

―――それはdottoさんが構築廃人すぎるだけでは……?

◆ドラ焼き:で、dottoさんがシールド戦に来たことがあるのよ。「よっぽど暇なんですね~」って言ったら、「うん、暇だよ~」って言いながら《雷龍 ヴァリヴァリウス》と《爆龍皇 ダイナボルト》2枚ずつ取ってった。

るるるクソ運じゃん!!

おんそく:まあまあ、シールド戦についてまとめると、注目カードは《悪魔世界ワルドバロム》。その上で注目カードというよりは、カードプールの特徴をどれだけ早く掴めるか、っていうところが注目ポイントですね。

るるる:あとはまあ、最終的に祈りだよね。

※4.しあ…神奈川県のプレイヤー。ユーリに匹敵するレベルのゲームセンスの持ち主で、様々なカードゲームで活躍。ポーカーのためにラスベガスやマカオに行ったことも。

オールインできるのが才能

―――この3人間での各人の相互評価も聞いてみたいです。

◆ドラ焼きおんそくさんは頑張っちょる、るるるくんも頑張っちょる……以上。

―――早すぎる。

おんそく:俺は結構真面目に考えたんだけど、2人ともデュエマにオールインできるのが才能だと思ってる。俺もそれなりにオールインしている寄りの人間ではあるんだけど、その上で2人はベクトルの太さが全然違うというか…。

おんそく:メタ読みだとかの部分はまだ勝負できるかな、って思ってるんだけど、プレイングとデッキリストっていう部分に関しては自分じゃ到達できない部分に行ってると思う。プレイの速度や詰め込み具合が2人ともすごくて……2人とも尊敬すべき点、見習わないといけない点だと思ってます。

◆ドラ焼き:言われてんで、るるる

おんそく:お前もや。

るるる:いやいや、ドラちゃんでしょ。

おんそく:お前もや……。

―――私の視点から見ると、ランキングを走ってアベレージを取れているというのがもう全員すごいという感想はある。

るるる:すごいっすよね。

おんそく:お前もや………。

るるる:いや、あれはサガ様のおかげというか…サガ様と4邪ちゃんのおかげだから……。

◆ドラ焼き:4邪ちゃんかわいいよな。《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》で強化きたし第3節使っとく?

―――《龍素記号wD サイクルペディア》から撃ったらすごいことになりそう。

モチベーションとか考えたことない

―――みなさんが何をモチベーションにデュエマを続けているのか、というのも聞きたい。

るるる:えー………いや、考えたことない。

◆ドラ焼き:そうだよな。俺たち息をするようにデュエマしてるだけだもんな。

るるる:義務感を感じた瞬間にやめよう、というのは何事においてもそう思ってた。だから今DMPランキングのためにデュエマするのはやめたし。

おんそくドラちゃんるるるも、大体のリーグ組はそうだと思うんだけど、デュエマをすることに対して才能が一致した、というのはあると思う。

るるる:自分は才能なんてものはないと思ってる派、呑み込みのいい悪いはあると思うけれど。ただ、各々幅はあれど、努力できた、というのはあると思う。

おんそく:努力できるゲームだったし、そのゲームに対して人より少しだけ適性があったってだけだと思ってる。あとは環境も大きい要因だよね。

るるる:自分の場合始めたのがYouTuberとかが世に出てた時代だったから、簡単に情報を得られるようになってたっていうのはひとつ大きい要因だったかも。

ZweiLanceですら数字を稼げない

―――さて、最後にDTLを通してやりたいことを聞いてみたい。

◆ドラ焼き魔王軍はもうちょっと露出を増やしたいんすよね。カイザとかまだいいとこを見せれてないと思う部分がある。選手一人ひとりにキャラが立って、いいところが見せれて…っていうのがあるとやっぱいいですよね。

◆ドラ焼き:それでいうと後期第2節のデッキ選択は全体を通してよくなかったな~って思ってます。Zweiさんですら全然リポストとかいいね集まってなかったし、やっぱりそういうのはみんな興味ないんだな~というのはわかった。

―――数字の話、確認してみたけど、やっぱりフォロワーの数とか関係なく、新デッキを使っている人が多くインプレッションを稼いでいた。

◆ドラ焼き:まあキャラ付けみたいなの込みでそういう数字も増えていくと嬉しいですよね。カイザに【ボルシャック】使わせて0-2したときはちょっと悲しかったけど。

―――あれやっぱりキャラ付けだったんだ。

◆ドラ焼き:そりゃカイザ様のパックが出たんだからカイザがそれを使うのは当たり前やろ。

るるる:まあ自分がカイザってハンドルネームだったらやっちゃうね。

―――でも数字の話をすると、もしかして第2節で1番伸びたのはあーくんの顔面なのでは……?

るるる:確かに。あーくんの顔面こんだけ伸びるんだ、すげえな。

◆ドラ焼き:でも、そういうのは本当に狙っていきたいし、チームごとだけでなく、みんなでやれることだと思ってますよ。

―――今回は偶然の産物だけど今後確定していることとして、第6節のリーダー戦にflat-さんが出ること、おそらくめちゃくちゃ面白いし数字が取れてしまうんだよな。

◆ドラ焼き:でもflat-さん、YouTube活動が活発になる前はそれなりに強かったからね。

るるる:マジで!?全然知らなかった。構築戦だったら練度関係ない【逆アポロ】持たせようと思ってたのに。

―――所属選手にすら知られてないのか。2017年~2018年ごろ、結構勝ってたイメージがある。

おんそく:県の上位5人だとか、ランキング褒賞のスリーブもらえるレベルには走ってたよ。

◆ドラ焼き:たぶん一緒に富山にいた村井さんくらいしか選手時代知らなさそうだよね。

るるる:え、2.4倍のCS優勝したりしてる……。たまに一緒にカードしてたとき、プレイメモとかめっちゃ書くし【ゴスペル】の大局観掴むのとかめちゃくちゃ上手かったのとか、本人が「ブランク」ってたまに口にするのなんなんだろうってずっと思ってたけどそういうことだったのか……。

魅せて勝つ

おんそく:ちょっと語弊があるかもしれないんだけど、俺はDTLにおける勝ちに対する優先順位がみんなよりも低いんよ。ただ勝つんじゃなくて、魅せて勝つべきだと思ってるんだよね。魅せて勝てないのであれば、魅せるのほうを優先するべきだと考えてる。

るるる:わかるよ。前期はそんな余裕なかったけど、最近同じこと意識してる。

おんそく:慣れてきたからこそ見える部分も絶対あると思う。なんというか、DTLは自分が勝つための舞台じゃないと思ってる。自分の勝ちを最優先にする場所ではなく、魅せて勝つ、を通せるようにするのが1番いい。

◆ドラ焼き:それでも難しいのはね、みんな競技プレイヤー上がりなとこなんですよ。

おんそく:それ!!

◆ドラ焼き:例えばカードキングダムさんのCKカップってあるじゃん。これは演者さんのキャラクターに合ったデッキ選択をしている例なんだけど、俺たちの強みはそこじゃないんだよ。ここに集まってる15人の強みはあくまで競技プレイヤーの中で強いことだから、それを生かそうとしたらプロレスめいたことをしても違うんだよね。

―――これは個人的な意見なんですけど、DTLが競技をやる上で目指すものではあってほしいし、なんなら全国大会以上に出れることを光栄に思える場所になってほしいと思っています。けれど、DTLで輝くことは全国大会を目指すこととまた違った技術が求められるのが難しいな、と感じる。

おんそく:難しいよね。俺は公式の意図やプールの意図を汲み取ってそういうのを前提に色々考えるタイプなんだけど、抜け道があっても別に自由に使っていいですよって言われたらそっちの方向に行こうとする選手もいる。それもそれでいいことなんだけど、やっぱり長く続くっていう話が1番大事で。

おんそく:さっきの冗談を拾う形になるけど、例えば第3節で【マーシャル】が出てきてループを15分間回し続けます、みたいなのはもう地獄じゃん。

◆ドラ焼き:それが《逆転の影ガレック》が発売された弾にできたらよかったんだけどね。

―――それできたらめちゃくちゃバズっただろうなあ。でもその弾、魔王軍が持ち込んだ【アナカラーマルル】に似た基盤が初週のCSで入賞していたのは印象的だった。

おんそく:そう、それが理想だと思ってる。2デッキ同じやつは持ってくるなよって話はしてたけど。

◆ドラ焼き:あれは6-0しないといけなかったから許してよ。

おんそく:いやー…その辺も難しいな。6-0するためにこの選択をしたこともドラマではあるし。この辺の理想、この3人の中、つまり大体実力が同じくらいの人間でもちょっとずつ違ってくる。

―――とすると他のDTL選手、さらに運営まで含めると……各々様々な理想を抱いている。難しい話ですが、それを形にするまでは全員で頑張っていきたいところですね。

あとがき

 奇しくもと言うべきか、なるべくしてと言うべきか。
 DTLの心臓と表現した3人が観ている方角は、ほぼ一緒だった。
 プロフェッショナルに徹する、という言葉の一端がインタビューの中から見えた気がする。

 DTLという企画は競技プレイヤーにとっては待ち望んでいたものであり、いわば夢の舞台といっても過言ではない。
 ただし、現状その形態というのは風が吹く前の帆船のようなもの。選手や運営がどれだけ見た目を煌びやかにしても、船としての役割を果たすことはできない。

 ……そして、観戦者である我々こそが、この帆船を動かす風となれるのだ。

 だからこそ、今回のインタビューを通して、彼らが見えているものの解像度が少しでも上がったと読者諸兄が感じていただけるのであれば、私としては嬉しく思う。
 DTLには、デュエマには、それだけの面白さがあるのだから。

この記事を書いた人

DM Lithograph発起人。公式カバレージライター。DMGP9th優勝。第2期認定ジャッジ。最近はデュエプレめっちゃやってる。カス。

「私がめっちゃイヌ科さん好きみたいな印象を持つかもしれませんが、別にそんなことはないんですよ。どちらかというと三振かホームランかみたいなタイプだし、〆切破りの常習犯だったし、色々とむず痒く思うこともあるんですが……。」(神結先生の記事より抜粋)

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